中高生やTikTok世代から絶大な支持を集めるシンガーソングライター・うじたまいさん。TikTokを中心に活動し、自身の創る 「共感できる歌詞」 や個性的な音楽が話題です。代表曲はTikTokで何千万回も再生され、学校生活や恋愛での悩みをリアルに描いた歌詞が「わかる！」と共鳴を呼んでいます。ここでは、うじたまいさんのバズった楽曲や歌詞の一部、SNSでの活動、中高生に人気の理由について紹介します。
TikTokでバズった代表曲と歌詞の魅力
TikTokでは、うじたまいさんの楽曲が音源として大流行し、多くのユーザーが動画に使用しています。特に以下の曲が有名です。
「#しまうまになりたいな」
出典： TikTok @mumen_rider_0
2019年発表のコミカルな曲。TikTokでの再生数は 9,300万回超え を記録し、同プラットフォームのトレンド音源となりました。もともと iPhoneのアニ文字機能 を使って投稿したところ一躍バズった曲で、かわいらしい虎のキャラクターが「シマウマになりたい」と歌うユニークさが人気の秘訣です。この曲で「“あの曲の人”」として一躍有名になり、フォロワー急増のきっかけになりました。
「独りうた〜September調子はどうだい〜」
出典： TikTok @mumen_rider_0
2020年に発表された、自分自身（過去の自分）に語りかけるようなメッセージソングです。「学校に行きたくない」と思い悩む10代へ向けた歌詞で、「大丈夫、大人は楽しいぞ」「でも大人は大変苦しいぞ」といったリアルな言葉が綴られ、学校生活の辛さや将来への不安に寄り添っています。TikTokにアカペラで投稿されてから多くのユーザーにアレンジされ、関連動画の再生回数は1億回を突破しました。YouTubeでも約150万再生されており、**「TikTok発の応援歌」**として中高生に支持されています。
「頑張る詐欺」
出典： TikTok @mumen_rider_0
2020年6月リリース。「“明日こそは”」と口では言うものの行動に移せない…そんな自分への喝と自虐を込めた曲です。TikTokではこの曲を使った投稿が2.1万件以上、総再生数は9,600万回超えという大ヒットとなり、新たなバズを生んだ注目曲です。**「頑張らないを頑張れないにするための…」といった歌詞で、ついサボってしまう自分へのもどかしさをユーモラスに描き、「わかる、その気持ち！」**と多くの若者の共感を得ました。
「何センチ」
出典： TikTok @mumen_rider_0
2020年5月リリース。ハイヒールを履きたいけど躊躇してしまう女の子の気持ちを歌った曲です。歌詞の冒頭では 「今日は何センチくらい可愛くなれますか？1cm2cm3cm4cmは盛りたい」 と歌われ、背伸びしてでも可愛く見られたい乙女心をコミカルに表現しています。この曲はTikTokで投稿数8万件超え、再生数1,100万回以上とこちらもバズり、さらにテレビ番組のオープニングテーマに抜擢されるなど幅広く注目されました。おしゃれや身長へのコンプレックスといった身近なテーマで「自分も同じ」と感じる女子中高生が続出しました。
「きつねにつままれた」
出典： TikTok @mumen_rider_0
2022年発表。チャラい男性に恋してしまった女の子の気持ちを、自嘲と自虐交じりに綴った失恋ソングです。実はこの曲、リリース前にTikTokで サビの振り付け動画（15秒） を公開したところ大反響を呼び、ユーザーによる関連動画再生は400万回を超えました。甘い歌声・ポップなサウンドにネガティブな感情を込めた歌詞が特徴で、コミカルなのに切ない世界観が「中毒性がある」と評判です。ミュージックビデオの制作も本人が手掛けており、イラストから編集まですべて自分で行うマルチクリエイターぶりも発揮されています。
「エッホエッホのうた」
出典： TikTok @mumen_rider_0
2025年にTikTokで爆発的に流行している最新バズ曲。**「エッホエッホ」**というフレーズから始まる16秒ほどの短い楽曲で、思わず真似したくなる中毒性のあるテンポとメロディーが人気です。歌詞は 「エッホエッホ…アンパンマンはつぶあんって伝えなきゃ」 とユーモラス（アンパンマンの中身がつぶあんだと伝える）な内容で、SNS上で大喜利のようにネタにされ広まりました。もともとフクロウの写真と「エッホエッホ」のネットミームから着想を得たもので、本家を歌ったのがうじたまいさんだと判明するとさらに話題に。次々と動物動画やネタ動画にこの音源が使われており、「頭から離れない！」とTikTok世代を沸かせています。
以上のように、うじたまいさんの楽曲は短い中にもキャッチーなフレーズとメッセージ性が凝縮されており、それがTikTokで拡散される原動力になっています。「なんにもしてないのに…」と落ち込む気持ちさえユーモアに変える歌詞や、「明日が憂鬱」という本音を代弁するようなフレーズが多く、つい繰り返し聴いて口ずさんでしまう人が続出しているのです。
その他の注目曲とメッセージ性
うじたまいさんは上記以外にも多彩な楽曲を発表しており、その歌詞の世界観やメッセージにも注目が集まっています。
- 「不幸せ」 – 2021年末にリリースされたメジャーデビュー曲。タイトルは一見ネガティブですが、等身大の自分の弱さを受け入れるような歌詞が特徴です。甘くせつないメロディに乗せて、「不幸せだっていいじゃない、ありのまま進もう」と語りかけるような内容で、聴く人の心にそっと寄り添います（タイトルは**「ふしあわせ」**と読みます）。
- 「女の子」 – 2022年2月発表。女の子の繊細な心情を歌った一曲です。可愛らしい曲調に反して、強がりや不安といった女の子ならではの本音がリアルに描かれ、「わかる、この感じ…！」と10代女子から共感の声が上がりました。MVでは本人がレトロポップなファッションに身を包み、セルフプロデュース感あふれる映像美も話題になりました。
- 「マスクコーデ」 – 2020年4月発表。コロナ禍で マスク着用が日常となった時代のファッションをテーマにした曲です。歌詞にはマスクに合わせたファッションアイテムやメイクの色などが次々登場し、「家にいてもおしゃれを楽しもう！」という前向きなメッセージが込められています。この曲ではTikTok上で「#マスクコーデチャレンジ」を呼びかけ、ファンと一緒にMVを作成する試みも行われました。実際に一般ユーザーの投稿動画がMVに多数取り入れられ、ポップで可愛い映像作品に仕上がっています。ファンと直接コラボする形で作品を作り上げる姿勢にも「新しい時代のアーティスト像」を感じます。
- 「ネガティブファイター」 – ジャニーズの人気グループHey! Say! JUMPに提供した楽曲。実は作詞作曲を手掛けたのがうじたまいさんで、2021年5月にシングルとして発売されました。前向きになれない自分を「ネガティブファイター（＝弱気と戦う人）」と称して奮い立たせるような歌詞で、ポジティブなメッセージとキャッチーなフレーズが印象的です。「TikTok発のクリエイターが国民的グループに楽曲提供」というニュースは大きな話題となり、彼女の才能が幅広く認められたエピソードと言えるでしょう。
このように、うじたまいさんの曲はポップで親しみやすいサウンドに乗せて、ネガティブな感情や日常の一コマを切り取った歌詞が魅力です。コミカルな表現の中にもメッセージ性があり、聴き手に 「自分の気持ちを代弁してくれている」 と感じさせる点が支持を集めています。
SNSでの活動：TikTokを中心にファンと密接な交流
うじたまいさんはSNSを駆使してファンとの交流や自己発信を積極的に行っています。そのマルチな才能と発信力が人気拡大の大きな原動力となりました。
下記にSNSでの活動特徴を紹介します。
- TikTok: うじたまいさんの活動の主戦場。2019年春頃から本格的に投稿を始め、当初珍しかった「歌ってみた」系の動画で人気を集めました。特徴的なのは、最初の3秒で視聴者の心を掴む工夫を凝らしている点です。例えばアニ文字（キャラクターの顔マネ）を使ってお風呂場で鼻歌程度に歌ったオリジナル曲を投稿するなど、肩の力を抜いたユニークな動画が受け入れられています。フォロワー数は2021年時点で25万人超え、2023年には70万人を突破し（現在も増加中）、総「いいね」数は2,500万以上に達しています。投稿内容はオリジナル曲の披露が中心ですが、他にも人気曲のカバーやリズムネタ、さらには恋人とのちょっとしたコント動画まで多岐にわたります。実際、「彼氏とふざけたカップル動画」が自身最大のバズ動画となったこともあり、再生数No.1は意外にもコミカル路線でした（瓶に「明智」と書いて渡したら「光秀」と返すというシュールなネタ動画で大ヒット）。こうした親しみやすさも相まって、ファンとの距離が近いTikTokクリエイターとして支持されています。
- Instagram（インスタグラム）: 本人いわく「TwitterやYouTubeも使っている中で、メインはInstagram」とのこと。写真や短い動画を通じて日常の一コマやファッション、自作イラストなどを発信し、ストーリーズでファンと気軽に交流する場にもなっています。TikTokで見せるコミカルな一面だけでなく、おしゃれな私生活や制作の裏側、セルフプロデュースしたビジュアルも楽しめるとあって、多くのフォロワーが注目しています。
- X（旧Twitter）: 新曲リリースやライブ情報の告知のほか、本人の何気ないつぶやきを発信しています。たとえば 「誕生日をうっかり忘れてた！」 といったユーモラスな投稿もあり、飾らない人柄が垣間見えると評判です。ファンからのリプライ（返信）にも時折反応しており、140字の短文の中でもファンとの双方向コミュニケーションを大事にしている様子が伺えます。
- YouTube: **「うじたまちゃんねる」**という公式チャンネルで、ミュージックビデオや歌ってみた動画を公開しています。自身の楽曲のフルバージョンはもちろん、歌詞の世界観に合わせたイラストMVなど、映像面でもマルチクリエイターぶりを発揮。前述の「きつねにつままれた」ではイラスト制作から編集まで自分で行ったMVをYouTubeで公開し、そのクオリティが高く評価されました。また、生配信でファンからのコメントに答えたり、アコースティック弾き語りを披露したりと、ライブ感覚で交流できる場としても活用しています。
こうしたSNS活動全体を通じて感じられるのは、「ファンと一緒にコンテンツを作り上げていく」というスタンスです。TikTokでのハッシュタグチャレンジ企画にファンが参加しMVに出演できたり、コメント欄で寄せられたリクエストから新たなネタ曲が生まれたりと、双方向の盛り上がりがあります。
うじたまいさん自身、「SNSは発信の場であると同時にアイデアの宝庫」と語っており、ファンとのやりとりからインスピレーションを得ることも多いようです。実際に「若い子たちは普段どんなことを感じているのか言葉にしたい」と、SNS上の本音投稿（インスタのストーリーなど）をチェックして曲作りに活かすとも明かしています。常にファン目線・ユーザー目線を大切にする姿勢が、SNS世代から熱烈に支持される理由の一つでしょう。
中高生に人気の理由：リアルな歌詞と自己表現が刺さる
うじたまいさんが若年層にこれほど支持されるのはなぜか？ その背景には、SNS発のアーティストならではの共感力と発信力があります。
- 等身大でリアルな歌詞: うじたまいさんの歌詞には、10代が日々感じる悩みやモヤモヤがストレートに描かれています。「学校なんてクソくらえ」「頑張れない自分が嫌い」といったネガティブな感情も包み隠さず表現しつつ、どこかクスッと笑えるユーモアや前向きなメッセージに昇華しているのが特徴です。専門家の分析でも、「多くのユーザーに共感してもらえたこと」がバズる大きな要因と指摘されています。実際、彼女の曲を聴いた若者が「まるで自分の気持ちを代弁してくれている」「歌詞に励まされた」と感じるケースは多く、その共感度の高さが人気の核となっています。
- 言葉のわかりやすさ・キャッチーさ: 共感を呼ぶ内容であることに加え、表現がシンプルで耳に残りやすい点も支持されています。TikTokでは特に、抽象的すぎない平易な日本語やわかりやすいフレーズが好まれる傾向があります。うじたまいさんの楽曲は、小学生でも意味がわかるような言葉選びで、それでいて深い想いが込められているため、幅広い年齢層に刺さります。「エッホエッホ」「○○したいなぁ」といったキャッチーな繰り返しや語尾の印象も強く、一度聴くと頭から離れない中毒性が口コミで拡散する大きな要因です。
- SNSでの身近な発信: 前述の通り、うじたまいさんはTikTokやインスタで飾らない姿を見せ、ファンとのコミュニケーションを大切にしています。コメント欄で寄せられた悩みに共感したり、流行中のネタを即興で曲にしてみたり、ファンアートを紹介したりと、双方向のやりとりが活発です。中高生にとって「同じSNS上に存在するお姉さん」のような親近感があり、距離の近さも人気の理由でしょう。「私もこんな風に自己表現していいんだ」と勇気づけられ、自分で歌や動画を投稿し始めるティーンも少なくありません。いわば新世代のロールモデルとして、自分らしく創作や発信を楽しむ彼女の姿勢に憧れるファンも多いのです。
- マルチクリエイターとしての独自性: 歌って踊れるだけでなく、作詞作曲はもちろん振り付けやイラスト、動画編集まで手がけてしまう多才さもZ世代から称賛されています。一つの作品をトータルプロデュースするセルフプロデュース力は、「好きなことをとことん追求する」今どきの自己表現そのものです。音楽に限らず、自分の世界観を様々な形で発信するスタイルが「見ていてワクワクする」と支持を集めています。また、そのクリエイティブな才能を活かして生み出されるコンテンツは常に新鮮で、「次はどんな曲や動画を見せてくれるんだろう？」とファンを飽きさせません。
以上のように、**うじたまいさんの人気の理由は「リアル×クリエイティブ」な魅力にあります。**SNS世代の等身大の気持ちを歌に乗せ、ネット上でファンと喜怒哀楽を共有しながら独自の表現を追求する姿は、多くの中高生にとって共感と憧れの的となっています。「なんにもしてないのに…」と自己嫌悪に陥りがちな日でも、うじたまいさんの曲を聴けば「自分だけじゃない」「明日もやってみようかな」と前向きな気持ちになれる――そんな 身近で頼もしいアーティストとして、TikTok世代の心を掴んで離さない存在なのです。
出典
うじたまい – Wikipedia
うじたまいの基本情報や活動履歴について詳しくまとまっています。
うじたまい (@ujitama0)｜TikTok公式アカウント
本人のTikTok公式アカウント。バズった楽曲や投稿の特徴を把握するために参考にしました。
うじたまい (@ujitama0)｜X（旧Twitter）公式アカウント
最新の楽曲情報や本人の日常の発信内容などを確認するのに役立ちました。
うじたまい VANITYMIX インタビュー
本人への詳しいインタビュー内容が掲載されており、創作活動や歌詞の世界観に関する参考情報として活用しました。
TikTokで人気急上昇・うじたまい、自嘲と自虐の恋心を綴った新曲リリース（PR TIMES）
新曲リリースや楽曲の制作背景など、公式な情報ソースとして役立ちました。
